以前お客様のK氏より寄稿いただいたモンチュラの使用記を掲載しましたところ大きな反響があり、再度K氏に寄稿ををお願いしましたところ快諾いただきましたので、本日は第3段を掲載させていただきます。
今回の使用記はモンチュラの登山靴3モデルです。モンチュラがシューズに参入したのは昨年の春で、K氏がモンチュラの登山靴を入手されたのは発売間もない時期と記憶しておりますので、約1年使用されたレポートになるかと思います。
まだまだモンチュラの靴に関する事例は非常に少なく貴重な情報になるかと思いますので、モンチュラの靴をご検討されているお客様の参考になれば幸いです。
過去の使用記はこちら
モンチュラから発売になっているブーツ3モデルをレポートします。
モンチュラが登山靴を発表したのは2016年の春ということで歴史が浅いため、登山靴のノウハウの蓄積がないと難しいのではと、最初は半身半疑で、足入れをしてみたものでした。
僕の足は、日本人に多い幅広、甲高の典型ですが、日本人の典型でもある踵が小さいのです。以前は、幅の広めの靴を何足か履いていたことがありますが、どうもしっくり来ていなかったのです。そこで諦めていたイタリア靴を試してみました。イタリアの靴は、細めのものが多い印象でしたが、踵の収まりがしっくり来たのです。それからは、なるべく広めのラスト(足型)を使用したイタリア靴を好んで履くようになりました。
僕の足のもうひとつの問題点は、非常にハイアーチで、当然のことながら甲高ですが、疲労してくるとアーチがつぶれてきて、足の長さが1センチ以上伸びてしまいます。そのため、靴のサイズの余裕を1.5センチから2センチ長めにしないと、疲労時につま先が靴に当たってしまいます。アーチを保つインソールは、必須なのですが、あまり固めのインソールだと逆に痛みを感じるので、インソール選びは難しい。最終的にカスタムインソールに辿りついて落ち着いてはいますが・・・
さて、モンチュラの1足めは、アルパインブーツと縦走用ブーツの中間ぐらいの印象のVertigo GTX(写真左)です。僕の足のサイズは、UK6.5(25センチ)なので、このサイズはメンズモデルには存在しないので、レディースモデルを選びました。色は、シルバーと青のコンビなので、男性が履いても違和感はないと思います。モンチュラの靴は、ラストがすべて同じと聞いていたのですが、ラストが同じでも、アッパーシェルの素材によって、履き心地はかなり異なる印象です。このVertigo GTXは、シェルがナイロンを樹脂コーティングしているので、手入れは楽ですが、かなり固めで、しかもタイトに感じます。シャンクもソールも決して固めではないのに、歩いてみると全体的に固めに感じる、どちらからというと縦走向きではない印象。ソールのフリクションは、かなりいいです。岩稜帯向きな印象。デザインは、他にない前衛的なので、好みの分かれるところだと思います。
2足めは、Alpine Trek GTX(写真中央)。シェルが革製なので、Vertigo GTXと同じラストなのに、あまりタイトに感じません。シャンクもソールもシェルも柔らかめなので、非常に履きやすい。僕は、柔らかめが好きなので、非常に好みです。モンチュラでは、縦走用としているようなのですが、僕は岩稜帯でも、これを好んで使います。デザインはおとなしめで、Vertigo GTXのような尖ったデザインではないのも、合わせやすいと思います。
3足めは、Yaru Techno GTX(写真右)。アプローチシューズです。これは、シェルが薄めのバックスキンなので、Alpine Trek GTXより、さらにタイト感が薄らいでいます。ソールは、フリクション重視なので、当然柔らかめです。すごく履き安いので重宝していますが、僕の好みだと、もう少しだけ、シャンクが固めだと、岩場で使いやすいのにと思っています。あまりきつくないアプローチやハイクでは、非常にいいと思います。僕にとっての、一番の問題は、僕のサイズはレディースサイズなので、僕が使っている青1色が廃番になってしまい、今シーズンから、なんと青とピンクのコンビ(笑)いくらなんでも、青とピンクは抵抗を感じます(笑)
最悪、タイト感は薄れますが、僕の足は、疲労時に伸びてしまうことを考慮して、インソールを変更して、メンズモデルのUK7なら、グレーなので、抵抗なく履けます。モンチュラさん、青1色、復活してください(笑)
このYaru Techno GTXは、クライミング系に人気のようですが、ハイクにも快適に履けます。ただシェルが柔らかいで、足首の捻挫が心配な方は、Alpine Trek GTXのほうがいいかもしれません。
ここで紹介したブーツ以外にも、トップモデルのアルパインブーツSupervertigo GTXなどがありますが、僕は店で試しただけなので、詳しいレポートは書けません。ただ足入れした印象は、シャンクもソールも固く、残雪期や岩稜帯向けという印象です。
僕は、モンチュラ以外のイタリア靴も履きますが、モンチュラの靴の印象は、
- ラスト(足型)は、すべて共通。踵はタイトなのに、足先は幅広め。おそらくイタリア靴で、一番広めの印象。
- 他社の同クラスの靴と比べて、非常に軽量
- フリクションは、どのモデルも良好で、滑りにくい。ただし、フリクションのいい靴の宿命で、ソールの減りは早い。
それから、今は3シーズン用の靴しかないので、早く冬用をラインナップしてほしいですね。
ということで、新規参入のモンチュラの靴を、それまで履いていた他社製の靴と比較した印象は、イタリア靴の中で、一番幅広めなのに、踵のタイト感は、悪くないので、非常に履きやすいと思います。
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◆メンズ
MONTURA VERTIGO GTX (S6GM03X)
MONTURA ALPINE TREK GTX (S5GH00X)
MONTURA YARU TEKNO GTX (S4GA00X)
◆レディース
MONTURA VERTIGO GTX WOMAN (S6GM03W)
MONTURA ALPINE TREK GTX WOMAN (S5GH00W)
MONTURA YARU TEKNO GTX WOMAN (S4GA00W)